i.materialiseの3Dプリントサービスの魅力は、何と言っても多様な素材を選べること。その中にはセラミック、アルマイドやブロンズなど、日本国内の3Dプリントサービスでは取り扱いが珍しいものも。その素材群に先日、コッパー(銅)が新たに加わりました。これでi.materialiseで注文できる3Dプリント用素材の種類は19に!
新3Dプリント用素材、コッパーの特徴とは?
熱と電気を通しやすく安価なコッパー(銅)は、電子工作などへの応用もできる便利な素材。銅線やケーブルに使われるのは、その性質ゆえ。また雑菌が付きにくいことから、ハンドルや硬貨としてもにも使用されています。
カラーと仕上げ加工
コッパーは元々赤みを帯びた色をしています。仕上げは磨きもコートもかけない「ナチュラル」と「磨き加工PUコーティング」の2種類。
磨き加工を選んだ場合、3Dプリント後は機械と手作業で磨きをかけます。またPUコートをかけることで傷などを防ぐことができます。PUコートは変色・錆がつくスピードも抑えられますが、コッパーは敏感な素材のため、長期的な酸化は防ぐことができません。PUコートには追加費用は発生せず、コートをかけてもかけなくても見た目に違いはほぼ出ません。ただし酸化が始まると緑色の錆がつくため、違いは明らかになります。
コッパーで3Dプリントするものをデザインするときは
ゴールド、シルバー、ブロンズ、真鍮のどれかで3Dプリントをしたことがある方は、全く同じ3Dモデルを使ってコッパーでも3Dプリントすることができます。上記の金属素材とコッパーは同じ方法で製造されているため、最小肉厚(0.5 mm)や最大造形サイズ(88 x 63 x 125 mm)なども全て同じ。詳しいデザインのルールやコツはこちらに記載しています。
金属用3Dプリント技術、ロストワックス法
コッパーその他の金属素材の3Dプリントに使われるのは「ロストワックス」と呼ばれる技術。ワックスを使った3Dプリントと伝統的な鋳造方法を組み合わせたものです。ロストワックス法は、まずモデルの原型をワックス(蝋)のような樹脂で造形するところからスタート。原型の3Dプリントに使われるのは光造形法です。このときサポート材も自動生成され、原型と一緒に3Dプリントされます。
造形が完了したらサポート材を取り除き、鋳造工程に入ります。型のまわりを石膏でかため、オーブンで数時間熱します。外から熱を与えると、蝋に似た素材でできた原型は溶けて外へ流れ出します。石膏型の中にできた空洞に液状の金属を流し込んで冷却させ、固形化した金属モデルを石膏から取り出したら完成。最後に磨きなどお客様ご希望の仕上げを施します。
3Dモデルが出来上がっている人は、サイト上にアップロードすれば即時にお見積り額を確認できます。これからデザインを始めるという方には、デザインガイドをどうぞ。どの素材を選べばいいか迷っている方は、素材比較のページで自分のぴったりなものを見つけてくださいね。